誹謗中傷、不謹慎、炎上といった正義中毒の謎を脳科学的に解き明かす!中野信子著『人はなぜ、他人を許せないのか』をフリーターが読んでみた
《目次》
・要約
・選書理由
・結論
・他人を許せる自分になるために
・トレーニングメニュー
・感想
《要約》
世の中に渦巻く“許せない”感情は、なぜ生まれるのか?
歪んだ正義感の裏に潜む、驚くべき脳の構造に迫る!
≪選書理由≫
昨今、“不倫”“不謹慎”“ハラスメント”など、芸能人や一般有名人が炎上しているのが目につく日々。
放っておいたらいいのに・・・と思うときもあれば、わざわざSNSで書かずとも、
内心私自身もいろいろ感じる時があります。
どうして関係ない他人のことまで人はお節介を妬いてしまうのだろうと
純粋に疑問におもったので手に取ってみました。
≪結論≫
我々は誰しも、このよいうな状態にいとも簡単に陥ってしまう性質をもっている。
他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出される。だからこそ、許せない自分を理解することが何より大切。
≪人をより許せる自分になるために≫
・怒りの感情が湧いたときは、その感情を増幅させてしまう前に、一呼吸おいて、
「自分は今、中毒症状がつよくなっているな」と判断する
・「許す」ための大きな足掛かりである全島前葉が更けないようにトレーニングする。
≪トレーニングメニュー≫
①慣れていることをやめて新しい体験をする
②不安定、過酷な環境に身を置く
③安易なカテゴライズ、レッテル貼りに逃げない
④余裕を大切にする
⑤食事はΩ3脂肪酸
⑥睡眠は隙間時間に昼寝をし、睡眠不足を避ける
⑦いい出会いでメタ認知能力を育てる
⑧自分にも他人にも一貫性を求めない
⑨対立ではなく並列で考える
≪感想≫
⑧の一貫性を求めないに関しては、私にとって大きな課題だと思いました。
これを読んだときグサッとくるほど笑
ストイックなところがあるひとや、自分に一貫性を無理にでも持たせようとする習慣がある人は要注意化も。
筆者は、はじめにとおわりにで、より具体的な解決策を提示することはしないと述べています。
本書は、気が楽になるために、どう“意識”していけばいいかノウハウが書かれている感じです。
でも実際読んでみて思ったのは、
人間は必ず正義感を備えている生き物だからこそ、そこを認めてうまく人と付き合っていくしかないということ。
人の悩みのほとんどが人間関係で、
人と関わりを絶てば、仕事でもどうしてあの人はあんなに適当なのにわたしはこんなにまじめにしているんだろう・・・とか
なんであんな言動ができるんだろうかとか、
もっとこうしたらいいのにとか、その都度考えずに済む。
だからこそ、本書を読めば、「誰にで日も備わっている」ということを脳科学的に知れただけでもだいぶ気が楽になるとおもいます。
実際私がそうです。
あとは、上記に書いたトレーニングメニューを実践し、
アドラー心理学の「課題の分離」を徹底するしかない。
それではまた次回の本でお会いしましょう!
chiisanbook