死ぬまでに絶対読むべき『ライオンのおやつ』をフリーターがレビューする

『ライオンのおやつ』 小川糸

 

おススメ度

★★★★★

 

▽こんな人に読んでほしい

・人の生き方から勇気をもらいたい人

・瀬戸内の舞台からリラックス感に浸りたい人

・自分の考えや気持ちを素直に肯定できなくて困っている人

 

 

人生の最後に食べたいおやつは何ですか

余命を知った主人公は、島のホスピスを選ぶ。食べること、生きることを描き出す感動作。

 

 

まさに、生きている事へ、幸せを噛み締められる作品でした。

肉親がおらず、叔父に育てられ15歳から独り立ちをして強気に生きてきた雫にとって、マドンナ(ホスピスの主人)の存在は神様のようなお母さんのような存在だったのではないか。

 

病気が、身の回りのあらゆるものに感謝ができる自分へとさせてくれたと

思える雫の強さに学ぶものがあった。

 

特に、これまで自分の気持ちに素直になれなかった雫が、死にたくないという正直な気持ちを受け止めたシーンは、自分に重なるものがあった。

 

自分の気持ちに素直になるって難しくないですか?

本当は、こう思うんだけど周りの意見や評価を気にして思っちゃいけないんじゃないかと押し殺してしまう事が多い私にとって、自分の気持ちを受け止めてあげる事がなかなかできないから。

 

 

自分に厳しい人は雫の正確に共感できるのではないでしょうか。

 

『そんなに簡単に、自分の生き方を変える事はできないもの。でも、自分の人生を最後まで諦めずに変えようと努力すること、そのことに大きな意味がある』

 

と、最後まで生き抜く雫に感動が抑えきれない。。。。